このブログは、父のお葬式をあげたときに体験した、こうすればよかった、こんなこと知らなかった、こんなはずじゃなかった……未知の世界のことを佐倉家の長女として経験したことをもとに情報共有したいと思って始めました。だれでも初めてのお葬式は戸惑うものです。
2022年3月認知症を患っていた父が85歳で亡くなりました。それまで身内の死を経験したことがなく、お葬式をする側になるのは父の葬儀が初めてでした。
仙台の実家から離れて30年以上たち、年に2回の帰省がここ何年も続いていました。5年ほど前に父の認知症がはじまり、しばらくは家で母が介護していましたが、年々父の記憶があいまいになり、自分でできないことが増えてきました。半年前に転んで歩くことができなくなったことをきっかけに介護施設に入り、そのころにはもう私たち子どものことは認識していませんでした。かろうじて母のことだけはぼんやりわかっているようでした。
兄も私も実家から離れて暮らしていたので、介護のことも家のことも母に任せっきりでした。いつかそんな日が来ると頭ではわかっていたのですが、葬儀の段取りについて行動に移すことはできませんでした。介護施設で父が息を引き取るまで現実のこととして受け止められませんでした。
亡くなる一か月前、父の容態が悪くなったころでもぼんやりとしかお葬式について考えていなかったし、まだよくなるかもしれないという思いもあって進めることがためらわれました。そろそろ覚悟するようにと言われた亡くなる二週間前あたりから、ようやく葬儀について具体的に動き出しました。
『葬儀屋さんとテレビCMで流れている会社はどう違うの?』
『家族葬って何?葬儀にはどんな種類があるの?』
『うちはお寺とお付き合いがないけど、お葬式があげられるの?』
『お葬式の費用の相場が全然わからない』
『誰を呼んだらいいの?』
初めてお葬式で、わからないことだらけでした。右往左往、試行錯誤しながら、最終的に『私たちらしいお葬式』はどんな葬儀かと折り合いをつけて、父と最後のお別れをしました。
準備不足、情報不足、時間不足と反省点はいろいろありますが、結果的に母をはじめ私たち家族が満足できた葬儀になったと思います。
そんな私の経験(反省)をいかし、『最後のお別れをいいお葬式』にするために、これから初めてお葬式をする人と情報共有したいと思います。
次なる佐倉家の目標は、『母の希望をたっぷり盛り込んだいいお葬式にする』ということです。