葬儀にはトラブルがつきもの…そんなイメージがあります。葬儀は未知の世界であり、その内容や料金体系が私たちにはとてもわかりづらいという側面を持っています。予備知識のない私たちの理解不足、説明不足の葬儀会社、その行き違いでトラブルが発生するのだと思います。
葬儀会社にこちらの不安や情報不足につけこまれて足元を見られたくない…
トラブルを回避するためには、まず依頼する私たちが葬儀プランの内容やかかる費用について理解する必要があります。その上で、葬儀会社に説明を求めたり、確認したり、修正をお願いして自分たちのお葬式をよいものにしなければならない思います。
葬儀会社とのトラブルは、
- 『見積りと違った。追加料金がかかった』
- 『葬儀の内容が説明されたことと違う』
- 『スケージュールが思い通りにならなかった』
など、声が上がっています。
『葬儀社にだまされた!』なんてことにならないためにも、葬儀会社を利用する私たちが情報収集して理解を深めることが大切です。
トラブルを回避して、葬儀会社とうまく付き合っていくコツについてわかりやすく解説します。
- トラブル回避のために、葬儀の見積りのチェックすべき費用がわかる
- トラブル回避のために、安置場所と葬儀プランの選択について理解する
- トラブル回避のために、葬儀のスケジュールで変動する費用を知る
- 葬儀会社とうまく付き合うコツ
葬儀の見積り、チェックすべき4つの費用
葬儀のトラブルでもっとも多いのが、葬儀費用についてです。
- 知らないうちに追加が発生していた
- 見積りにすべての料金が入っていなかった
- オプション料金だと知らなかった
など、様々な事例があげられます。もちろん、葬儀会社の説明不足ということは否めませんが、私たち家族の予備知識不足で行き違いが生じたということもあります。
そんなトラブルが発生しないように、葬儀費用の仕組みや内訳について、チェックすべき4つ費用について説明します。
葬儀一式(葬儀本体)に含まれる内容と費用
『施設にかかる費用』と『葬儀にかかる費用』は、家族葬の場合下記の項目が一般的な費用となっています。
見積りで確認すべき重要ポイントは、『パッケージ料金に含まれている詳細』です。
例えば、ご遺体を搬送する場合、『葬儀会社の車庫』⇒『病院』⇒『葬儀場』の合計の距離で見積りの距離(一般的には10㎞)を超えていたら追加料金が発生します。
同じように、お通夜、告別式まで日数がかかった場合、見積りの日数を超えていたら、安置料金(安置室の使用料)やドライアイス代の追加料金が発生します。
また、祭壇やお棺などオプションでグレードアップした場合は、もちろん追加料金がかかります。
パッケージ料金に含まれていると思っても、状況が変われば追加料金が発生するものがあるので注意!
参列者のおもてなしに含まれる内容と費用
参列者の人数によって変動する費用です。もしくは依頼しないことで費用がかからない項目です。
見積りと実際の参列者数が変わったり、料理のグレード(料金)を変更した場合、差額の費用が発生します。
家族葬で身内だけという場合、通夜振る舞いや精進落としを行わなければ飲食の費用はかかりません。
うちは身内だけだったので葬儀場での飲食はなしにしました
宗教者へのお礼に含まれる内容と費用
葬儀会社からの見積りに含まれていないケースが多いので注意してください。
一般的に、お布施は喪主から直接お坊さんに手渡します。
お布施は、お通夜、告別式での読経、戒名授与の感謝の気持ちとして渡します。場合によっては御車料や御膳料を払うこともあります。
菩提寺がある場合はお寺に相談の上、葬儀を行います。
また菩提寺がない場合は、葬儀会社に相談して希望の宗派のお坊さんを手配してもらうことができます。
お布施、戒名代は、地方や宗派によっても異なります。
うちは葬儀会社に手配してもらいました。お通夜と告別式、火葬場での読経をお願いして20万円でした
火葬にかかる費用
葬儀会社からの見積りに含まれていないケースが多いので注意してください。
火葬料金は、地域によって異なります。火葬場のある地域の住居者と非住居者では料金が異なります。
また、火葬に二時間ほどかかるため、控室の使用料がかかります。
参列者数が多い場合は、葬儀会社にマイクロバスを依頼することができます。
葬儀の内容、安置場所と葬儀プランの選択
家族が亡くなって気が動転しているときに冷静な判断をするのは難しいことです。事前準備をする時間がなかった場合でも、葬儀会社に依頼するときはお任せしすぎるのはよくありません。『普通の葬儀でいい』と思っても、人や立場によって想像するものが異なります。自分たちが考える『普通の葬儀』と葬儀会社の考える『普通の葬儀』は同じものにはならないと思ってください。
自分たちがどのような葬儀を行いたいか、葬儀会社にきちんと伝えることが大切です。
ご遺体の搬送先(安置場所)を決める
病院や介護施設で亡くなった場合、まず最初に判断しなければならないのが、ご遺体をどこに搬送して安置するかということです。その時点でどこの葬儀会社に依頼するか決めなければなりません。
病院や介護施設では長い時間安置することができないので、別の安置先にご遺体を搬送する必要があります。
- 葬儀場
- 民間施設の遺体保管所
- 自宅
『葬儀場』『自宅』に搬送して、安置する場合、葬儀プランのパッケージ料金に含まれているケースが多いです。
『民間施設の遺体保管所』に安置する場合、搬送のみを葬儀会社に依頼することになります。
葬儀プランの内容を決める
次に考えなくてはならないのが、お葬式についてです。多くの場合、予備知識がないまま葬儀会社の担当者から契約の説明を受けることになります。ここでしっかり確認しておかないと、行き違いが起こり、後々トラブルが発生することになります。
葬儀会社の説明不足が悪い…けど後悔したくないので、わからないことはうやむやにしないで確認することが大切
事前の知識として、大まかな葬儀のプラン内容の理解は必要です。
少なくとも『どのような葬儀にしたいのか』という考えがあれば、葬儀に関して不明な点やわからないことがあった場合、質問することができます。
葬儀プランの選び方は下記を参考に。
- お通夜、告別式をするのか
- 参列者数は何人か
葬儀のスケジュールと変動する費用
葬儀のスケジュールは、葬儀会社と打ち合わせをして決めていきますが、家族の都合だけを優先できるわけではありません。
- 亡くなってから24時間以内は火葬ができない
- お葬式をする場合、葬儀場の空き状況
- 火葬場の予約状況
葬儀会社が調整できないことも含め、このような項目がスケジュールを決めるときに関係します。
一般的な葬儀のスケジュール例
ご遺体の搬送
葬儀の打ち合わせ・契約
亡くなってから少なくとも24時間は安置する
夕方から
火葬場の予約の時間に合わせて行う
- 葬儀場があいていない場合、お通夜・告別式の日程の調整が入る
- 告別式は、火葬場の予約時間を逆算して、日時の調整をする
- 家族や参列者の都合で日程の調整をする
待機日数が増えれば、安置料金、ドライアイス代が追加で必要になる場合があるので確認が必要
葬儀会社とうまく付き合うコツ
事前に準備ができる場合には、数社で見積りを取り、打ち合わせをした上で葬儀会社を決めることをおすすめします。費用の確認はもちろんですが、打ち合わせの段階でお願いしたいと思える葬儀会社が見つかれば、スムーズにお葬式を行うことができます。
実際は、いざというときは突然やってきて事前の準備が間に合っていない状態だと思います。
そんなときでも、必ず葬儀会社任せにしないことが大切です。
- 『見積りの内容は一つ一つチェックして、変動費用や追加費用について理解する』
- 『葬儀に関して不明な点やわからないことは必ず確認する』
- 『納得のできない契約はしない』
- 『葬儀会社と話をする家族の窓口を一人決める』
喪主(うちの場合は母)は忙しいので、追加料金が発生すること、オプションで確認することについては、私が窓口になりました
まとめ
誰だって葬儀のトラブルは避けたいものです。
そのためには、私たち家族も見積りや葬儀内容について知っておかなければならないことがあります。
葬儀の費用には、
- 葬儀一式(葬儀本体)に含まれる内容と費用は、追加費用がかかる項目とオプションが含まれている
- 参列者のおもてなしに含まれる内容と費用は、参列者数によって変動する
- 宗教者へのお礼に含まれる内容と費用は、宗派や地方によって相場が変わる
- 火葬にかかる費用は、住んでいる地方で火葬料金が異なる
といったように、見積りには計上されていない費用があることを理解する必要があります。
葬儀会社とうまく付き合うコツは、『葬儀会社任せにしないこと』です。不明な点やわからないことは後回しにしたり、うやむやにしないでその場で確認してください。それがトラブルの回避になります。